接着の重要性
この方、ホームページの症例集に載っているケースの動画です。
ゴールドは最近価格が高等していますね。
コロナの影響でなんと現在1グラム6,802円
2019年は4,622円
早くどうにかなって欲しい。
ということで、このケースはゴールドのインレーが歯についていました。
動画でわかりますが、外すと中が虫歯でドロドロに、、、
神経とほんのちょっと接していたところがありました。
術後の症状には注意ですが、症状によっては神経を取ります。
(もしそうなったとしてもレジンはとても良い材料ですがそれはまた別の機会に)
ゴールドは歯の詰め物に使うと、10万円近くコストがかかる医院もありますが、こんなことも起こります。
歯と馴染みがいい!虫歯になりにくい!といったことで良い材料として現在でもよく使用されていますが、
マイクロスコープ (顕微鏡)で見てみると、超!!適合がいいゴールドの詰め物でも側面から虫歯になっていることがあります。
理由は「接着」と「硬さ」にあると私は考えています。
「硬さ」については前回の記事を参考にしてください。
今回は「接着」についてです。
レジンは接着する時の操作が非常に繊細な材料です。
ちょっと気を抜くと接着力が実験データで半分になる操作がいくつもあります。
しっかりつくと、超しっかりついてます!(接着強さについては別の機会に)
接着力を最大限に引き出すためには、、、
削ってすぐ接着!(唾液やセメントで汚染させない)
よく乾燥して接着!(ラバーダムをする、状況によりしないこともありますが)
細かい薬液処理を正確にする!
です。
当たり前?
それが難しいんです。金属やセラミックの詰め物では。歯型をとって、次の予約まで待ってもらい、調整、接着。
逆にレジンだと、その場で全部やってしまいますから、簡単なんです。1回で治療終わるので。接着面を汚染させません。
お口の中で接着剤をうまく機能させるのは本当に至難の技です。
現代人は柔らかーい食事になったといえど、1食で600回くらい噛んでるらしいです。
(ちなみに弥生時代の卑弥呼さんは4000回らしい)
1食600回×1日の3食×365日=657000回
1年間噛んでます!
これだけ衝撃がくればもちろん接着が剥がれることもありますが、
だったら接着力は高い方がいい。と思います。
レジンは金属やセラミックに比べ接着力を再現しやすい材料です。
知らず知らず外れたところから細菌が侵入して虫歯になるより(前回の記事参照)
表面だけ欠けるレジンが良い。と思います。
レジンって良い材料でしょうか?
良い面が非常に多い!!!ですが
万能では無いです。
弱点について、また別の機会に触れます。